遊沢、全日本学生優勝おめでとう!平沼可奈子さん、安らかにおやすみ下さい

1997/11/01

遊沢、全日本学生二連覇、おめでとう!
佐藤監督から、周との決勝戦は非常に苦しい戦いであったけれど、遊沢の精神力は、すばらしかったとの報告を受け、君の成長ぶりを心から嬉しく思った。
また、山本・倉嶋組のダブルス3位入賞も嬉しかった。
特に山本は、学生最後の年にビッグイベントで銅メダルに輝き、本人の今後の人生にとって大きな誇りと自信につながり、財産になることだろう。
山本、本当におめでとう!
さて、全日本学生選手権大会の翌日、試合が終わるのを待っていたかのように、遊沢が優勝するのを見届けてから、平沼可奈子さんが逝去された。
私は、重要な業務でヨーロッパへ出張中でしたが、急遽告別式に間に合うよう帰国した。
昇さん、可奈子さんご夫妻には私を始め、明大卓球部歴代の選手達は皆、兄弟とも親とも思い、家族ぐるみでお付き合いをさせて頂きました。
可奈子さんのにっこりとした、あの満面の笑みは、忘れることは出来ません。
怠けている学生がいると、「○○君、一生懸命練習しないと、ご両親が可哀相よ。」と窘めている姿に、私は度々感動しました。 そんな選手が立派に成長している姿を見れば、心の底から喜んで下さいました。 可奈子さんは、選手達にとって親代わりの姉であり、母親でありました。
リーグ戦に応援に来られた時など、学生の試合に感動し、涙を流されている姿を何度も拝見しました。 本当に心から学生達のことを思ってくれているのだな…と感激したものです。
インカレで優勝し、新幹線で帰京したときなど、夜遅いにもかかわらず、わざわざ駅まで出迎えて下さり、母屋に食事を用意し、選手に腹一杯食べさせ、一緒になって喜んで頂きました。
また、食事やカラオケに連れていって頂いたりして、よく面倒を見て貰った卒業生は数知れません。
これら数々のご好意を私達は、楽しい思い出として一生忘れられないと思います。
私が合宿所に顔を出すと、「最近あの子はすごく練習熱心で強くなったとか…、どうもあの子は怠けているとか…」選手の精神状態まで、いろいろと情報を与えて頂きました。
可奈子さんは学生のことを“選手”と呼ばずに“子供”という表現で自分の子供のように接して下さいました。
明治大学卓球部が現在、第三期の黄金時代を築きつつあるのも、先代の鶴吉さんご夫妻に続いて、昇さん、可奈子さんの暖かいご指導、ご支援のお陰です。
長い間、本当に有り難うございました。
安らかにおやすみ下さい。
心からご冥福をお祈り申し上げます。