短所は長所であり、財産である

2001/6/01

春季リーグ戦、優勝おめでとう。
4シーズン振りの優勝で、この2年間随分長かったような気がするが、今回の優勝は本当に価値の高い優勝だと思う。
それは、選手全員が一丸となって努力した成果が実ったからである。
末貞主将、浜口マネージャーを中心に良くまとまって、個々の選手が大事な場面で素晴らしいパフォーマンスを発揮して、レベルの高いチーム力となった結果の勝利である。
5戦中3戦が土壇場に追い込まれてからの逆転劇で、皆が一生懸命努力してきたことが「天」に通じ、「勝利の女神」が微笑んでくれたのであろう。
君達も人一倍努力すれば、その結果は必ず報われる…ということを体験できて思い出深いリーグ戦になったと思う。
さて、先月号で「自分で自分を勇気づける為にプラスのセルフトークが重要だ」と書いたが、もう一つ、自分を勇気づける為に「人間の性格で短所だと思っているところは、実は長所なのだ」という考え方もある。
「この欠点さえなかったら、どんなに幸せだったか」と嘆く人がいる。
でも、「本当にそうなのか?君達のその欠点がなくなると、君の人生、本当に変わるんだろうか。
いや、むしろ、その欠点のお陰で、どれだけ君が守られてきたか、自分自身に問い直して下さい。」
人間は長所だけの人もいなければ、短所だけの人もいない。
短所も使い方や見方によっては、長所に変わって心強い見方になり得るものだ。
心理学上、神経言語プログラミングというのがあって、
「ある人にとって短所、障害、悩み、危機というように、考えたり、感じたりしていることは
視点(見方)を変えると、そのことや、そのような体験は、実はその人にとって長所であり、財産であり、可能性、好機である。」
📷       短所=長所
つまり   障害=財産     という発想をする
悩み=可能性
       危機=好機
このように視点を変えることを『リフレーミング(枠組みを変えること)』という。
例えば、その人に何らかの障害があったとして、その障害があったからこそ、
今日の自分を築き上げることが出来たのではないだろうか。
典型的なのは成田真由美さんです。
以前にも今月の言葉で書いたが、
「私は障害と病気を与えて貰ったから、本当にいろんなことに感謝が出来るような人間に
 なれたと思う。明るく、前向きに、これからも生きようと思っている。」
「暗く生きるのも自分、明るく生きるのも自分、だったら明るく生きたい。
 くよくよしてなんかいられない、自分にまだ、やれるものってあると思う。
 残された可能性に挑戦してみたい。」
「人間、目標を持つと絶対に頑張れるし、不思議なくらいパワーが出てくるということを
 自分の身体で身をもって感じることが出来た。」
「失ったものを数える人間より、得たものを数えられる人間になりたい。」
彼女と会っていると、このような感動を呼ぶ言葉が次々と出てくる。
となると、君達の障害も劣等感も、君達の中から排除すべきものではなく、
君達のかけがえのない友であり、財産であることが理解出来るのではないだろうか。
そこで「短所」は「長所」なのだ、という言い換え練習をしてみよう。
これは自分自身だけでなく、身近な仲間にも、このリフレーミングをやってみると、その人に対するものの見方、感情まで変化してくると思う。
本当に不思議なものです。